新車よりも「中古車」が得! 購入、維持、売却までのコスパを徹底比較!

近年、給与の平均手取額の減少なども相まって、なるべく車にはお金をかけたくないという方が増えてきています。
都市部に住んでいれば、車を所有しないという選択肢もありますが、そうでない方は、車の購入から保有、売却までを出来るだけ高いコストパフォーマンスで車を保有したい所です。
購入するのは新車がよいのか、それとも中古車が良いのか。
購入した後は乗り潰したほうが良いのか、それとも売値が高いうちに売却をしたほうが良いのか。
ここでは、高いコストパフォーマンスという視点に特化し、できるだけ安く車を乗っていくために最適な方法を解説していきます。
車を購入してから売却するまでのパターン
車の購入、維持、売却までの流れを大きく分けると、以下の4パターンに分類することができます。
- 新車を買って乗り潰す
- 中古車を買って乗り潰す
- 新車を数年ごとに買い替える
- 中古車を数年ごとに買い替える
まず、新車と中古車のどちらを買うのが良いかというのは、車を購入する方にとっては永遠のテーマです。
もちろん、それぞれメリット、デメリットがあり、例えば新車ならば自分の好きな色やグレードが選べますし、安全機能等も最新設備が付いていたりします。
しかし、どちらが金銭的に得か、コスパが良いのか、と言われれば、間違えなく「中古車」のほうに軍配が上がります。
次に、買った車を乗り潰すのか、それとも売却価格が高いうちに数年ごとに買い替えていったほうが良いのか、という問題ですが、これもそれぞれメリット、デメリットがあり、例えば数年ごとに車を買い替えていけば、色々な車に乗ることができます。
しかし、こちらも金銭的な損得でいうと、間違えなく「乗り潰す」ほうが得です。
よって、上記4項の中で一番コスパが良いのは、「2.中古車を買って乗り潰す」ということになります。
新車を乗り潰すより、中古車を乗り潰すほうが得な理由
それでは、なぜ新車を乗り潰すよりも、中古車を乗り潰したほうが得なのでしょうか。
新車のほうが長く乗れるため、一見新車を乗り潰すほうがコスパが良いように感じますが、一番の問題点は購入価格の違いです。
例えば、新車のプリウスを購入して乗り潰す場合と、5年落ちのプリウスを購入して乗り潰す場合を比較してみましょう。
新車のプリウス | 5年落ちのプリウス | |
一台の乗車期間 | 15年 | 10年 |
購入価格 | 300万円 | 120万円 |
諸経費 | 40万円 | 18万円 |
エコカー減税 | -12万円 | -4万円 |
任意保険費用 | 80万円 | 50万円 |
車検費用 | 60万円 | 40万円 |
税金 | 60万円 | 40万円 |
ガソリン代 | 150万円 | 100万円 |
メンテナンス費用 | 80万円 | 60万円 |
一台の合計費用 | 758万円 | 444万円 |
30年間での台数 | 2台 | 3台 |
30年間での合計費用 | 1521万円 | 1272万円 |
同じ期間でのコスパを比較するため、30年間新車をプリウスを乗り継いでいった場合と、同じく30年間中古車のプリウスを乗り継いでいった場合を比較します。
新車のプリウスは一台当たり15年間、5年落ちのプリウスは一台当たり10年間乗ると仮定すると、新車の場合は30年間で合計2台、中古車の場合は合計3台を乗り継いでいくことになります。
上記の比較表をご覧いただいた通り、新車を2台乗り潰すよりも、5年落ちの中古車を3台乗り潰すほうが費用が安いことが分かります。
購入費用、諸経費
冒頭でも説明した通り、中古車のほうがコスパが良い最大の理由が、本体購入費用、諸経費の違いです。
新車のプリウスは標準グレードで約300万円、一方5年落ちのプリウスであれば、平均の価格帯が120万円程度となるため、例えばメンテナンス費用等で若干中古車のほうが高かったとしても、この価格差を埋めることは困難なのです。
同時に、中古車は本体価格が安いことによる初期費用を大幅に抑えることができるのも大きなメリットの一つです。
任意保険
意外と差がつくのが自動車保険で、新車を買った場合、ぶつけた時のリスクを考え、どうしても車両保険に入ってしまいがちです。
一方中古車の場合、購入価格が安いので、心理的に最初から車両保険に入らない、といった選択肢がとりやすいです。
税金、車検費用
新車の場合は15年間で6回、中古車の場合は10年間で4回の車検を通す必要がありますが、一回当たりの車検費用は新車と中古車でそこまで差はありません。
自動車取得税は年数が古くなると安くなるため、中古車のほうが若干安いです。
自動車重量税は14年を超えると若干増税されます。
ガソリン代、メンテナンス費用
ガソリン代は新車、中古車でそこまで差はありません。
メンテナンス費用はバラつきがあるものの、10年を超える当たりで10万~20万程度がかかる場合もあり、中古車を乗り潰すほうがその頻度が多くなります。
ただし、車両本体価格の差を埋めるほどではなく、メンテナンス費用を加味してもやはり中古車のほうが割安だと思います。
売却価格について
新車、中古車共に、15年落ちの車にはさすがにほとんど査定価格はつきません。
5万~10数万がつけば良いほうですが、業者によるバラつきはありますので、古い車を売却する場合でも必ず一括査定を使って見積もりを取るようにしましょう。
以上より、新車を乗り潰すよりも中古車を乗り潰すほうがコスパが良いのが分かりました。
次に新車、中古車を数年ごとに買い替えていった場合はどうでしょうか。
新車を数年ごとに買い替えるのは一番コスパが悪い
新車を数年ごとに買い替えれば、色々な新車に乗れて気分は良いかもしれませんが、コスパという意味では最悪です。
以下の図は、新車として車を購入してから、一般的にその車の買取価格がどのように推移していくかを表した図です。

通常は経過年数が経つごとに車の買い取り価格は下がっていきます。
そして注目すべきは、新車購入直後が一番価格の下落率が激しい点で、新車は一度でも運転してしまうと、それ以降は「中古車」扱いとなるためです。
この価格推移をみると、新車を短い年数で買い替えることがいかに金銭的に損かが分かると思います。
確かに新車から3年~5年程度で車を売却すると、それなりに高くは売れますが、それでも高額な新車購入費用が頻繁にかかるためコスパは非常に悪いです。
中古車を数年ごとに買い替えるのはどうか・・
それでは、中古車を数年ごとに買い替えるのはどうでしょうか・・・。
中古車は新車に比べてリーズナブルで購入できるため、新車を頻繁に買い替えるほどの金銭的デメリットはありませんが、それでも、中古車を乗りつぶすことに比べるとコスパは悪くなります。
以下は、中古車が売り手から次の買い手まで渡るまでの一般的な流れを表した図です。

60万円で買い取られた車が、中古車買取店、オートオークション、中古車販売店を通して、買い手に120万円で売られています。
これは、買取店、販売店の人件費、経費、利益や、オートオークションの手数料、輸送費などが中古車価格に転嫁されるためです。
言い換えれば、買取価格60万円の中古車を売って、それと同等クラスの中古車を買うには、120万円程度がかかるということです。
頻繁に中古車を買い替えると、このコストを頻繁に負担する必要があり、さらに登記費用等の諸経費も買い替える度にかかるため、トータルのコスパは悪くなります。
もちろん中古車は千差万別で、割安な中古車もありますが、それを探して買い替え続けることができたとしても、中古車を買って乗り潰すよりもトータルのコスパが良くなることはないでしょう。
コスパが高い車種は!
もちろん、中古車を乗り潰すのがコスパが良いとはいっても、どんな中古車でもよいというわけではありません。
いくら中古車のコスパが良いとはいっても、中古で1000万もするような外車で、燃費も悪く、メンテナンス費用もかかる、といった車のコスパは最悪です。
車種選びの際、高いコスパを出す条件として、
- 国産大衆車であること
- 燃費が良いこと
- 税金が安いこと
の条件にすべて当てはまればベストです。
例えば、ヴィッツ、フィット、ノートなどのコンパクトーカーや、ムーヴ、ワゴンRなどの軽自動車も選択肢としては有りです。
ただし、人気がある車は中古車価格が下がりにくく、年式の割には中古車価格が割高になっているケースもあるので注意が必要です。
車を安く抑えた分は将来の自分に返ってくる!
高いコストパフォーマンスで車を乗るには、維持費の安い中古車を買って乗り潰すのが良いということを解説してきました。
もちろん。コスパを最大限まで追求すれば、一台の車を長く乗るために生涯に乗れる車の車種が少なくなったり、中古車を買うためにピカピカの新車に乗れないなど、犠牲にするものもあります。
ただ金銭的には、新車を平気で買い替えていく人と、しっかりとコスパを追求した人とでは、数十年単位でみると数百万~一千万程度の差がつき、そのお金は必ず将来の自分にプラスの結果をもたらすでしょう。
車というものにどの程度の価値観を置くのかは人それぞれですが、徹底的に安く抑える、というのもまた一つの有効な選択肢である、ということです。
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