
電気自動車(EV)が世界的に広がりを見せる中、注目されているのがEV用のバッテリー(電池)です。
電気自動車の性能はバッテリーの性能で決まると言っても過言ではないほど重要な部品で、一回の充電で走行できる距離をどれだけ伸ばせるか、また充電にかかる時間をどれだけ短縮できるかが、EVの売れ行きを直接左右することなります。
そして今、従来のリチウムイオン電池に代わって「全個体電池」が注目されており、国内メーカーでは、トヨタ自動車をはじめ、日産自動車、本田技研工業などが開発に乗り出しており、数年以内の実用化を目指しています。
今回は、EVで期待されているこの全個体電池とはどのようなものかを解説したいと思います。
リチウムイオン電池の仕組み
まずはリチウムイオン電池の簡単な仕組みから。
リチウムイオン電池は、リチウムイオンを含む金属を正極、グラファイトを負極につかうバッテリーのことで、正極に含まれるリチウムイオンが負極へ移動することで充電され、逆への移動することで放電されます。
特徴として、
- 電圧が高く、バッテリーのサイズが小さく済む
- 放充電を繰り返しても劣化しにくい
- 100%充電、100%放電を避けたほうが長持ちする
となっており、これらの特徴から現在のスマートフォンをはじめとした様々な電子機器、そして電気自動車の主流となっています。
最近の電気自動車のバッテリー保証は、例えば日産自動車の場合は8年、または16万kmとなっています。
もちろん、あくまで保証期間なので、バッテリーがこれだけしか持たないと意味ではありません。
一回の充電で走行できる距離(航続距離)ですが、メルセデス・ベンツのEQS450+で約700km、テスラのモデルSで約650kmとなっており、それなりに満足できる距離を走れるようにはなってきています。
一時期はEVなんて使い物にならない、という意見も多かったですが、バッテリーの進化によって、実用性も大分向上していますね。
また、廃車になった際のバッテリーの再利用についても検討が進められており、EVで使い終わったバッテリーはその容量の30%程しか使い終えておらず、残りの70%を別の用途で効率よく使うため、分解のしやすい構造にしておく必要もありそうです。
半固体電池と全固体電池の違い
さて現在主流のリチウムイオン電池は「半固体電池」と呼ばれ、電解質が液状が液体やジェルになっているのですが、それを完全に固体にしたリチウムイオン電池が「全固体電池」です。
では半固体電池と全固体電池は何が違うのでしょうか。
全固体電池のメリットとして、
- 急速充電ができる
- 耐熱性が高く、発火や爆発リスクを大幅に抑えることが出来る
- 液漏れの心配がなく、強固な構造が不要
となっています。
現在トヨタ自動車が開発中で2027年頃に投入予定の全固体電池は、10分以下の充電で1,000kmを超える走行が可能とのことで、現在のリチウムイオン電池と比較しても圧倒的な性能です。
全固体電池は高温に強く、急速充電で発生する熱に対して劣化が少ないことからこそ実現できるのです。
もちろん、他のメーカーも全固体電池の実用化を目指して研究開発を続けており、どのメーカーが主導権を握ることが出来るのかに注目が集まります。
逆に全固体電池にもデメリットがあり、電池が高い性能を発揮するためには、電極と電解質を常に密着させなければなりませんが、リチウムイオンの移動過程で体積変化が起きるため、固体と固体を密着させることが非常に難しく、大きなハードルとなっています。
また、製造工程もこれまで主流だった半固体電池とは全く異なるものとなり、電解質の材料に硫化物系を使う場合は、大気中の水分に触れただけで化学反応を起こしてしまうため、ドライルームを作らなければいけません。
多大にかかる設備投資についても今後の課題です。
電気自動車が普及するかはバッテリー次第
以上のように、全固体電池によって、電気自動車は大きく普及する潜在力を秘めている一方、実用化が遅れれば普及は限定的になるかもしれません。
これまでガソリンスタンドで10分で給油出来ていたものが、電気自動車の充電に30分かかっていたのでは普及は見込めませんし、安全性の課題がクリアできなければ同じく普及は見込めません。
もちろん、日本の自動車メーカーの強みは内燃機関であり、電気自動車が本格的に普及すれば世界では厳しい戦いも予想されます。
しかし、トヨタ自動車をはじめ、日本の自動車メーカーも電機メーカーなどと資本提携をしながら、バッテリーの開発に関しては喰らいついていってます。
仮に電気自動車が普及しても日本の自動車が世界で売れ続けることを願いたいですが、そのためにも書く自動車メーカー、全固体電池をはじめ、バッテリー技術では先行して欲しいと願うばかりです。
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