
よく議論となるのが、車の買い替えのタイミングです。
車の買い替えは、単に金銭的な問題だけではなく、家族構成の変化、災害や事故、欲しい車の有無などによる要因などにも左右されるため、人それぞれ買い替えのベストタイミングは異なります。
ただ今回は一般論として、金銭的に一番お得な買い替えタイミングの他、ライフステージが変わることによる買い替えのタイミング、できるだけ色々な車に乗りたい方向けの買い替えのタイミングを解説します。
車の買い替えを検討している方、もしくはいつ車を買い替えてよいのか分からないという方は是非一読ください。
日本人の平均買い替え年数
まずは、日本人が平均的にどの程度で車を買い替えているのかを調べました。
平成29年、日本の乗用車(軽自動車を除く)がナンバープレートを取得(新規登録)してからの経過年数の平均は8.53年だったようです。
参考: 一般財団法人自動車検査登録登録情報協会「平成29年の車種別の平均車齢推移表」
これは中古車の登録は含まず新車登録のみのデータとなるため、上記の年数は、ある方が新車を購入してから次の車を買い替えるまでの年数と近似しているということになります。
もちろん、生活環境の変化、災害、事故等によって不運にも短い年数で買い替えを余儀なくされるケースもありますが、それにしても平均8.53年と聞くととても短く感じませんか。
よく車は「1年で1万km」程度走行するといわれていますが、8.53年だと約85,000kmで、走行距離だけでいうとまだまだこれからというところです。
金銭的な損得だけでいえば、できるだけ長く乗るのが一番お得
金銭的な損得だけを考えると、やはりできるだけ一台の車を長く乗りつぶすのがお得です。
理由は、新車購入の回数を減らすことができるからに他なりません。
車が金食い虫を言われている所以は、ガソリン代、駐車場代、税金、車検代、保険代、修理代などのさまざまな費用がかかるからですが、その中でも圧倒的に高額なのがやはり新車の購入費用なのです。
良く新車ディーラーの営業マンなどは、
「一世代前の型の車は最新型に比べて燃費も悪いですし、部品のメンテナンス費用なんかもかさみがちなので、そろそろ買い替えを検討してはいかがですか」
などといいますが、燃費の差額や部品代(一部高額部品を除く)などは新車購入費用に比べれば微々たるものです。
新車購入直後が一番価格下落が大きい
では逆に、新車を3~5年程度乗って価格の高い内に売却し、また新車を買うという方法はなぜ金銭的損失が大きいのでしょうか。
以下に、一般的な車の中古車価格と経過年数のグラフを記載しました。

走行距離や事故の有無などによっても価格は変動しますが、一般的には経過年数が経つごとに車の買い取り価格は下がっていきます。
ここでポイントは、新車購入直後が一番価格の下落率が激しいということです。
特に、ピカピカの新車を一度でも運転してしまうと、「まだだれも乗っていない車」という付加価値が失われるため、その分価格は大きく下落します。
この価格推移から考えると、新車を短い年数で買い替えることがいかに金銭的に損かが分かると思います。
例えば、新車購入後3年しか経っていない車は、購入後10年経っている車に比べると査定価格、売却価格は高くはなります。
ただし、新車購入後3年で車を手放し、また新車を買い直すということは、新車購入価格と売却価格のギャップ(差損)が大きい箇所を何度もループするということになり、そのギャップ分だけ損が拡大することになるのです。
13年を超えると自動車税、自動車重量税が増税される
日本では新車登録から13年が経過すると、自動車税、自動車重量税が増税されます。
自動車税は普通車15%、軽自動車20%、そして自動車重量税は普通車40%、軽自動車25%の増税となります。
一台の車を大切に乗っている人に対して増税するのはおかしいとは思いますが、法律で決まっているものは仕方がありません。
私はここが買い替えを検討する一つのタイミングだと考えます。
13年目の車検を通すタイミングで、その車の走行距離や状態を総合判断した上で、まだ乗り続けるのか、買い替えるのかを判断しましょう。
例えば13年目の車検のタイミングで走行距離が20万キロ近くいっていたり、高額な部品を交換する必要があったりといったことがあれば買い替え時です。
逆に、まだ走行距離が10万キロ前後で、特に高額な部品交換もなければ、多少税金が上がった所で、乗り続けたほうが金銭的には得です。
あくまで一つのタイミングというだけで、必ずしも買い替えをしなければいけないわけではありません。
乗っている車に愛着があり、故障等もまったくないようでしたら、まだまだ乗り続けても全然大丈夫です。
エンジン等の高額部品の故障は買い替え時
13年目の増税以外に買い替えを決断するタイミングとしては、エンジン、エアコン本体などの高額部品の交換が必要になった時です。
年数が経った車でエンジンなどの高額部品が故障した場合、50万前後をかけてエンジンを交換するぐらいなら、もう車ごと買い替えたほうが良い場合がほとんどです。
逆にいえば車というのは、高額部品の故障さえなけば、小さな部品を交換しつついつまでも乗り続けることもできます。
海外では20年以上、20万キロ以上は全然当たり前で、海外の中古車販売店からみると、日本の中古車市場では走行距離が少なく、状態の良い車が溢れているためとても魅力的に写るのです。
7年、9年、11年で買い替えなければいけないというルールはない!
買い替えのタイミングとして多いのが、7年、9年、11年目の車検です。
そしてなぜ買い替えたのかと聞かれると、
「結構長く乗ったので、そろそろ買い替え時かと思いました」
「ディーラーの営業マンにそろそろ買い替えのタイミングですね、と言われてついつい・・」
などという意見が多いのが実態です。
しかし、先ほど海外では20年以上、20万キロ以上は当たり前だと述べた通り、よほど走行距離が多い場合や事故、災害を被った場合を除き、この程度の年数では現代の車は全く走行には問題ありません。
それどころか、登録後7~11年程度で走行距離が10万キロ以下の車は、海外ではまさにこれからスタートといった感覚です。
よほど乗っている車が嫌いなのであればともかく、そうでなければ、理由もなく買い替える必要はありません。
ライフステージに合った買い替えのタイミング
これまでは金銭的に得をするためのタイミングを解説してきましたが、車の買い替えタイミングは、必ずしも金銭的損得だけでは測れません。
例えば、ライフステージに合った車の買い替えというのも大切な要素です。
独身の頃は自分が好きなスポーツタイプの車に乗っていたが、結婚して子供ができ、家族での外出の機会が増えると、大きなミニバンが欲しくなります。
子供たちと家族みんなでいろいろな所へワイワイお出かけができる期間というのは決して長くはありません。
人生で限られた大切な期間に、今乗っている車がまだ乗れるからという経済的な理由だけで、本当に必要としている車を買うことができないというのは悲しいことかもしれません。
というわけで、上記のように「必要な時に必要な車を買う」、という決断もありですが、人生の中でその頻度が高すぎてはいけません。
あくまで基本はなるべく一台の車を長く乗り、本当にどうしても新しい車が必要な時は買い替えもあり、というぐらいの認識が良いでしょう。
車が好きでいろいろな車に乗りたい場合の買い替えタイミング
車が大好きで色々な車に乗ってみたい、という方は、いくら金銭的に得をするからといって十何年も同じ車に乗り続けることは難しいでしょう。
かといって、上記で説明したように新車を頻繁に乗り換えるのは金銭的損失の理由からおすすめできません。
そこで、どうしても色々な車に乗りたい場合、せめて新車は我慢して、中古車を定期的に買い替えていくことを検討してはいかがでしょうか。
中古車であれば、購入時の負担は新車ほど高くはありませんし、リセールバリューが高い車であれば、そんなに価格が落ちずに売却できる可能性もあります。
ただ、一度車を購入したらせめて5年程度は乗りましょう。
それ以上早いタイミングで買い替えを繰り返すと、いくら中古車とはいえ経済的出費は馬鹿になりません。
買い替えに適したタイミングをまとめると・・・
これまでの説明を以下にまとめました。
- 金銭的な損得を重視する場合、一台の車をなるべく長く乗りつぶしたほうが得。
- 13年目の車検で自動車税、自動車重量税が増税されるため、この時点で 走行距離が20万キロ近くいっていたり、高額な部品を交換する必要があったりといったことがあれば 買い替えで良し。
- エンジン等の高額な部品が壊れ、多額の修理代がかかる場合は買い替えで良し。
- ライフステージによっては、時には「必要な時に必要な車を買う」ことも大切ではあるが、人生でその頻度が高すぎてはいけない。
- 車が好きで色々な車に乗りたい場合、新車ではなく中古車を買い替えていくのが良いが、それでも一台の車を5年程度は乗るほうが良い。
冒頭でも申した通り、車の買い替えのベストタイミングは万人が皆同じわけではありません。
正解の回答が用意されているわけでもないため、最終的な買い替えタイミングは自分自身の決断となります。
「もう少し前の車に乗っていれば良かった」
「勿体ないことをしてしまった・・・」
などと思うことがないよう、しっかりと考え抜いた上で車を買い替えましょう。
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