ブレーキの仕組み
<出典 : http://carnosy.com/replace-brake-cost/>
自動車のブレーキ(制動装置)は、摩擦の力を利用して運動エネルギーを熱エネルギーに変換し、大気中に放熱させるという役割を果たしています。
「走っている車を止める」ためのメインとなるのは、ブレーキペダルを足で踏んで車を止めるフットブレーキで、自動車を安全に運転する上では極めて重要な機構です。
その他には、駐車の際に車が動かないようにするためのパーキングブレーキがあります。
それぞれの仕組みを解説します。
フットブレーキの仕組み
フットブレーキは、走っている自動車を止めたり、速度を落としたりするためのブレーキで、一般的に自動車のブレーキといえばフットブレーキを指します。
足でブレーキペダルを踏むことによって速度を落とすことからこう呼ばれており、フットブレーキには大きく2種類の機構があります。
名称 | 概要 |
---|---|
ディスクブレーキ | ホイールと一体で回るディスクローターを両側からブレーキパッドが挟み込んで速度を落とすブレーキ |
ドラムブレーキ | ホイールと一体で回る筒型のブレーキドラムにブレーキシューを押し付けて速度を落とすブレーキ |
ディスクブレーキ
現在の自動車の主流となっているブレーキで、元々は航空機に使われていましたが、後にレーシングカーに使われるようになり、その後乗用車へ採用されました。
ドライバーがブレーキペダルを踏むと、シリンダー内のピストンが油圧によって押し出され、ブレーキパッドがディスクローター(ブレーキディスク)を挟み込んで速度を落とします。
ディスクブレーキは外部に露出しているため、熱が大気に放出されやすいことや、水に濡れても回転による遠心力で吹き飛ばすことができるという利点があります。
ブレーキパットは使用していると摩耗していくので、定期的な交換が必要です。
ドラムブレーキ
トラックやバスなどの重量の大きな車両や乗用車の後輪などに採用されています。
ドライバーがブレーキペダルを踏むと、シリンダー内のピストンが油圧によって押し出され、ブレーキシューがドラムに押し付けられることで速度を落とします。
摩擦熱が外部に放出されにくい構造で、過熱によってブレーキ力が急激に定価するフェード現象が起きやすいためあまり採用されていません。
ブレーキシューはブレーキパットと同様、使用していると摩耗していくので、定期的な交換が必要です。
パーキングブレーキの仕組み
パーキングブレーキ(駐車ブレーキ)は、駐車の際に車が動き出してしまうことを防ぐためのブレーキです。
昔はサイドブレーキ、ハンドブレーキなどといわれていましたが、近年は足元にあるペダル式パターンや、押しボタン式のものもあり、パーキングブレーキという名前が一般化しました。
レバーを引く(ペダルを踏む)とロッドが引っ張られ、その力でディスクローターやブレーキドラムにブレーキを押し付けます。前後輪のどちらか2輪だけを使用するのか一般的です。
フットブレーキにくらべて摩擦力が弱いため走行時の減速には向いていませんが、フットブレーキが壊れた際のバックアップの役割もあります。
ABSの仕組み
ABS(アンチロックブレーキシステム)は、急ブレーキをかけた際もコンピューター制御によって自動車を安全に停止させるための装置です。
自動車が急ブレーキをかけると、路面とタイヤの摩擦係数が足りず、タイヤがロックされてスリップしてしまうことがあります。(ホイールロック)
一度タイヤがロックされると、ステアリング(ハンドル)操作ができなくなって重大な事故につながるおそれがあります。
そこでABSが開発され、ホイールロックを感知すると制動力を一時的に失わせ、ホイールロックの危険性がなくなると正常のブレーキ状態に戻すという動作を自動で繰り返し、ホイールロックを発生させることなく速度を落とすことができるようになりました。
ただし、急ブレーキをかけつつステアリング操作によって危険を回避し、被害を最小限に食い止めることが目的のため、ABSが搭載されているから安心、安全というわけではありませんので注意しましょう。
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