自動運転はどこが進んでいる? 販売車種の評価や今後の課題
<出典 :https://www.youtube.com/watch?v=1TTpRfaJ_MA>
2016年8月、日産が自動車専用道路での自動運転機能「プロパイロット」を搭載した、新型セレナを発売して話題となりました。
近年はこの「自動運転」が何かと話題となり、世界、特にアメリカ、ドイツ、そして日本でこの自動運転技術開発競争が激しさを増しています。
では現在、自動運転技術はどこまで進んでいるのでしょうか。
そして、私たちが駐車場で目的地を設定すると、気がついたらその目的地に自動で到達している、という時代はいつやってくるのでしょうか。
自動運転の現状について調べてみました。
自動運転のレベル
一概に「自動運転」といっても、ドライバーのアクセル、ブレーキ、ハンドル操作といった物理的動作を支援するだけのものから、これらの動作から完全に解放されるものまで幅広いです。
そこで、NHTSA(米国運輸省道路交通安全局)や日本の内閣府は、自動運転に対する自動化のレベルをガイドラインにまとめています。
レベル | 表現 | 概要 | 法的責任 |
---|---|---|---|
レベル0 | システム側にアクセル、ブレーキ、ハンドルを操作する能力がない | ドライバー | |
レベル1 | 運転支援システム | システム側がアクセル、ブレーキ、ハンドル操作のうちいずれかを行う。既に実用化されている自動ブレーキなどが該当する。 | ドライバー |
レベル2 | 準自動走行システム | システム側がアクセル、ブレーキ、ハンドル操作のうち複数を行うが、ドライバーが常に運転状況を監視する必要がある。 | ドライバー |
レベル3 | 準自動走行システム | システム側がアクセル、ブレーキ、ハンドル操作のすべてを行い、ドライバーが常に運転状況を監視する必要はないが、緊急時など、システム側が要請した時はドライバーが対応する。 | ドライバー |
レベル4 | 完全自動走行システム | システム側がアクセル、ブレーキ、ハンドル操作のすべてを行い、ドライバーは一切の関与をしない。 | システム |
現在の自動運転技術
先日発売の新型セレナに搭載された「プロパイロット」は、先行車との車間距離を一定に保ちながら追従走行をする「アダプティブクルーズコントロール」に加え、白線を検知してハンドル操作も行ってくれます。
ただし、10秒間ハンドルから手を離すと警告音がなり、それでもハンドルに手を添えなければシステムは解除されてしまいますので、ドライバーが常に運転状態を監視する必要なある、すなわち「レベル2」の状態となります。
その他に自動運転のパイオニア的存在である、アメリカ、テスラ・モーターズが販売している「テスラモデルS」があります。
搭載している「オートパイロット」は、アダプティブクルーズコントロールに加え、160km/hまでのハンドル操作を自動で行ってくれますが5分に1回はハンドルを持たないとシステムが解除されます。
テスラモデルSもドライバーが常に運転状態を監視する必要があり、「レベル2」に分類されることになります。
テスラモデルSは、2016年5月に初の死亡事故を起こして話題となりましたが、あくまでオートパイロットは自動運転ではく、運転支援システムのレベルであるということを再認識させられました。
そして市場投入済みの車で今一番進んでいるのが、ドイツ メルセデスベンツの「Eクラス」です。
搭載している「ドライブパイロット」は、アダプティブクルーズコントロールに加え、白線が明瞭ならば210km/hまでのハンドル操作をアシストします。(不明瞭ならば130km/h)
走行中、ドライバーの反応がなくなった場合に緩やかに減速、停止する「アクティブエマージェンシーストップアシスト」など、安全へのこだわりが感じられ、「レベル2」には分類されますが、技術的には一番進んでいるといえます。
自動運転の今後
現在市場に投入されているのは上記3車種で、いずれも「レベル2」へ分類されており、今後はこのレベル2が更に身近なものになっていくのではないかと思います。
トヨタなども2020年までに自動運転を実用化するとしており、先日は首都高速道路でデモ走行を行いました。
またトヨタは、新型プリウスに搭載した衝突安全パッケージ、「セーフティセンスP」を進化させていくことで、安全、慎重に自動運転技術を世に送り出していこうとしています。
その他、ホンダやGM、そしてインターネット大手Googleまでもが自動運転の分野に積極的に取り組んでいます。
ただ、これより更に高いレベルである、「レベル3」、「レベル4」への移行へは課題も多いです。
レベル3はシステム側がアクセル、ブレーキ、ハンドル操作のすべてを行い、ドライバーは緊急時以外は運転監視をしないため、システムが確実に、そして安全に動作し続けることを実証する必要があります。
自動車専用道路はともかく、一般道には危険がいっぱいに潜んでおり、システムに100%の安全を求めるのはまだしばらくの時間がかかると思われます。
とりあえず、現時点では「レベル2」の拡充を近い将来の楽しみとして待っていましょう。
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